連日のように、ゴールド(金)の価格上昇がニュースを賑わせています。世界情勢の不透明感、中国をはじめとする中央銀行のドル離れ、そして止まらない円安……。金1gあたりの価格がかつての想像を超え、最高値を更新し続ける様子を見ると、「あの時持っていれば」と羨望の眼差しを向けてしまうのは、投資家として至極真っ当な感情です。
なぜ「金」は投資家を悩ませるのか?
本来、ゴールドは利息や配当を生まない資産です。効率的な資産形成を目指すなら、複利の力が働く株式や債券が王道であり、金を持つ合理的な理由は少ないはずです。
実は管理人自身、過去にその誘惑に負け、三菱UFJ信託銀行の純金上場信託「金の果実」(1540)を購入したことがあります。しかし、「やはり金利を生まない資産を持つのは非効率ではないか」という合理的な判断との板挟みになり、結局数か月で売却してしまいました。
当時は「一貫性のない投資行動をしてしまった」と反省しましたが、今の過熱する相場を見ていると、当時の「買いたい」という衝動も、今の「惜しい」という未練も、多くの投資家が共有する「リアルな心理」なのだと実感します。
誘惑と共存するための「1〜2%ルール」
「合理性」だけでは片付けられないのが投資の難しさです。どうしてもゴールドへの投資欲求を抑えられない、あるいは「持っていないことによる精神的な焦り」を感じてしまうのであれば、管理人は「総資産の1〜2%以内」という限定的な保有を提案します。
この比率であれば、仮に金価格が急落しても、資産全体への致命的なダメージはありません。一方で、保有することで「自分も金を持っている」という安心感が得られ、
相場急騰時の疎外感を防ぐことができます。
◎結論:投資の目的は「平穏な日常」にある
投資において最も大切なのは、どのような相場環境になっても、自身の生活やメンタルに致命的な影響を与えないことです。
100%の合理性を貫くのも一つの道ですが、自分の「欲求」や「焦り」を否定せず、管理可能な範囲で受け入れる。そんな「心のバッファ」を持っておくことが、長期投資を成功させるための秘訣ではないでしょうか。