こんにちは、管理人です。
私は生涯、株式市場という刺激的な世界と付き合っていくため、日々日本経済新聞などのニュースをチェックしながら日本の個別株投資を続けています。
先日、日経新聞で非常に興味深い、そして少し「危うい」と感じるトピックを目にしました。
『個人向け国債、今年度の発行額が6.1兆円(前年度比36.9%増)』 というニュースです。
金利のある世界が戻り、国債人気が高まるのは自然な流れですが、その内訳を詳しく見ると、投資家の「リテラシー」が問われる実態が見えてきました。
1.「目先の利率」に飛びついた投資家たち
記事によると、2025年度に最も選ばれたのは「固定5年債」でした。
・固定5年: 発行額 3兆196億円(前年度比 2.3倍)
・固定3年: 82.6% 増
・変動10年: 20.2% 減
なぜ今、固定5年がこれほどまでに売れているのでしょうか。その理由は、2026年3月発行分の利率を比較すれば一目瞭然です。

多くの人が「一番利率が高いから」というシンプルな理由で、固定5年を選んでいることが推測されます。
2. 金利上昇局面で「固定」を選ぶリスク
しかし、FPとしての視点、そして一投資家としての視点から言わせていただくと、この選択には強い違和感を覚えます。
現在の日本は、長らく続いたゼロ金利から脱却し、金利上昇トレンドの中にあります。この局面において、「今、一番高い利率で5年間固定してしまう」ことは、将来のさらなる金利上昇の恩恵を自ら放棄することを意味します。
個人向け国債には「発行後1年経過すれば、直近2回分の利子を支払うだけで中途換金が可能」という強力な流動性があります。それならば、今の局面で選ぶべきは「固定」ではなく、「変動10年」一択ではないでしょうか。
3. なぜ「変動10年」が最強のカードなのか
「変動10年」は、実勢金利に合わせて半年ごとに適用利率が変わります(基準金利 × 0.66)。
・金利が上がれば、自分の受け取る利子も自動的に上がる。
・金利が下がっても、最低保証利率(0.05%)がある。
・1年経てばペナルティ(調整額)のみで解約し、より条件の良い商品へ乗り換えもできる。
この「変動10年」は、機関投資家は買えない、私たち個人だけに許された圧倒的に有利な金融商品です。それなのに、発行額が20%も減っている。これは、窓口となる金融機関が「説明のしやすい(=目先の利率が高い)固定5年」を推奨している結果ではないかと疑ってしまいます。
管理人からの提案:自分の頭で「金利の先」を読む
「今、得なもの」を選ぶのは買い物としては正解かもしれません。しかし、投資においては「これからどうなるか」を考えるのが鉄則です。
日銀の政策金利の行方、そしてインフレの動向。
それらを考慮すれば、1.58%という数字に縛られることが、いかにリスキーな「守りの姿勢」であるかがわかります。
皆さんは、銀行のパンフレットの数字をそのまま信じますか? それとも、時代背景を読み解いて、自分にとって最強のカードを選択しますか?
金融リテラシーを磨くことは、資産を守るための最強の防衛策なのです。
参照:個人向け国債窓口トップページ : 財務省