こんにちは、管理人の「こみや」です。
毎朝のルーティンである日本経済新聞のチェックをしていたところ、投資家として、そしてiDeCoユーザーとして見過ごせないニュースが飛び込んできました。
「iDeCo 金融機関が助言 インフレ対応で利回り上げ図る 厚労省、解禁の方向」
(日本経済新聞 2026年7月25日 朝刊より)
記事によると、厚生労働省は2027年度にも、iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者に対して、金融機関が個別の運用商品を推奨・助言できるようにする方針とのことです。これまでは事実上禁止されていた「この商品がおすすめですよ」という営業アプローチが、解禁されることになります。
一見すると「初心者にとって選びやすくなる良い改定」に思えますが、長年iDeCoを活用してきた一人として、「期待」と同時に「強い懸念」を抱かずにはいられません。
今回は、55歳からiDeCoを始めて素晴らしい成果を得られた管理人の実体験を交えながら、このニュースの背景と「初心者が気をつけるべき罠」についてお話しします。
55歳からの遅咲きスタートでも「+245.87%」達成できた理由
管理人自身もiDeCoの運用を続けている現役ユーザーです。
始めたのは2015年8月、55歳の時でした。当時は「60歳まで」しか拠出できず、まさに駆け込みでのスタートです。(※その後、2022年の制度改正により65歳まで積立を再開・延長できました)。
スタートこそ遅かったものの、現在66歳となった管理人のiDeCo口座の運用状況は以下のようになっています。
・運用状況:新規拠出は終了し、運用のみ(運用指図者)
・評価損益率:+245.87%(2026年7月24日時点)
かなり遅れてのスタートだったにもかかわらず、これほど素晴らしい結果を残せた理由はたった1つ。「スタート時点で、正しい低コスト商品を選べたから」です。
管理人が当時選んだのは、野村アセットマネジメントの「野村外国株式インデックスファンド(確定拠出年金向け)」でした。
この商品を選んだきっかけは、山崎元氏・水瀬ケンイチ氏の著書『ほったらかし投資術』(朝日新聞出版)で“DCお宝インデックスファンド”として紹介されていたことです。
当時、一般向けの同等ファンドの信託報酬が年率0.55%(税抜)だったのに対し、このDC向けファンドは年率0.22%(税抜)と、半額以下のコストでした。
「MSCI-KOKUSAI指数」に連動する低コストなインデックスファンドを選び、あとはひたすら「ほったらかし」にしたこと。これこそが、資産を大きく増やせた勝因です。(素晴らしい教えを遺してくださった山崎元氏、水瀬氏には感謝しかありません)。
管理人の唯一の後悔は、「iDeCoの節税メリットを正しく理解しておらず、始めるのが遅すぎたこと」だけです。
「金融機関の助言解禁」に潜む最大の懸念
今回の厚労省の狙いは、「iDeCo加入者の多くが『元本確保型(定期預金など)』に資金を放置しており、インフレに負けてしまっている現状を打破すること」にあります。投資に一歩踏み出せない人の背中を押すという意味では、一定の意義があるでしょう。
しかし、ここで非常に重要な懸念が生まれます。
「金融機関は、本当に“加入者のためになる低コスト商品”を勧めてくれるのか?」という点です。
金融機関もビジネスです。営業員や窓口が個別にアドバイスできるようになれば、どうしても「販売手数料や信託報酬が高い、金融機関側が儲かる商品(高コストなアクティブファンド等)」を推奨したくなるインセンティブが働きます。
知識のない初心者が「窓口のプロが言うなら…」と、信託報酬1%を超えるような高コスト商品を勧められるがままに選んでしまっては、本末転倒です。
〇結論:iDeCoでもNISAでも、やるべき「最高の投資戦略」は変わらない
制度が変わっても、金融機関が何を勧めてこようとも、私たち個人投資家がやるべき本質は何も変わりません。
投資の王道は常にシンプルです。
「世界中に分散された株式市場全体に、最低水準の信託報酬で投資し続けること」
iDeCoであれNISAであれ、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に代表されるような、低コストで広く分散されたインデックスファンドを毎月コツコツ積み立て、あとは放置する。これ以上の投資戦略は存在しません。
もし今後、iDeCoの助言解禁によって窓口で何か商品を勧められる機会があったとしても、「その商品の信託報酬はいくらか?」「世界の株式全体に低コストで投資できているか?」という基準を絶対に手放さないでください。
一人でも多くの加入者の方々が、金融機関の思惑に惑わされることなく、健全な資産形成を行えることを心から願っています。
◎ お薦めの書籍
『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』 山﨑元/水瀬ケンイチ著 朝日新書

【ご留意事項】
本記事は管理人の投資体験、および分析プロセスを共有するものであり、特定の投資商品や売買を勧誘・推奨するものではありません。実際の投資判断は、必ずご自身の責任において行われますようお願い申し上げます。