世の中が特定のニュースやトレンドで賑わうと、投資の世界でも決まって「テーマ型ファンド」が次々と登場します。
かつての「BRICs」や「インド株式」から始まり、最近では「自動運転」「SDGs」「AI(人工知能)」「宇宙開発」など、時代の先端を行くキーワードを冠した投資信託が大々的な広告とともに販売されています。しかし、投資の世界には「流行に乗ること=利益に直結する」とは限らないという厳しい現実があります。
今回は、一見魅力的、でも実はリスクの高い「テーマ型ファンド」の危うさについて紐解きます。
1.「話題になった時」がピークという罠
テーマ型ファンドの多くは、世間の関心が最高潮に達したタイミングで設定されます。しかし、ここが最大の落とし穴です。
・株価の過熱感:
ニュースで騒がれている時点で、そのテーマに関連する企業の株価はすでに期待値を織り込み、割高(ピーク)になっている可能性が高いのです。
・後追いの投資:
投資の鉄則は「安く買って高く売る」ですが、テーマ型は構造的に「高くなった時に買って、ブームが去ってから売る」という形になりがちです。
管理人も過去にこうしたファンドを購入した経験がありますが、満足のいく結果を得られたことは一度もありませんでした。
2.「高いコスト」がリターンを削る
テーマ型ファンドのもう一つの特徴は、信託報酬(管理費用)が高めに設定されていることです。
これらの商品は、投資家のためというよりも、販売側のマーケティング戦略として組成される側面が強いのが実情です。
・膨大な広告宣伝費
・特定の銘柄を調査・選別するためのコスト
これらが手数料に上乗せされるため、長期的な運用において大きな足かせとなります。
3.「投資対象の限定」は理にかなっているか?
本来、資産運用の王道は「分散投資」によってリスクを抑え、市場全体の成長を享受することです。
あえて投資対象を特定のテーマに「限定」してしまうことは、そのテーマが失速した際のリスクを一身に背負うことを意味します。利益を最大化したいのであれば、自ら選択肢を狭めることは、合理的な判断とは言えません。
◎結論:賢明な投資家はどう振る舞うべきか
テーマ型ファンドは、あくまで「販売サイドが売りやすい商品」であって、「投資家が持つべき商品」ではないことが多々あります。
新しい技術やトレンドにワクワクするのは素晴らしいことですが、それと資産形成は切り離して考えるべきです。「世間が熱狂している時こそ、一歩引いて冷静になる」。これこそが、大切な資産を守り育てるための、賢明な投資家の振る舞いではないでしょうか