2026年2月、株式市場はある「極論」に揺れていました。「SaaSの死」――。この言葉が独り歩きし、ソフトウェア関連銘柄が十把一絡げに売られるパニック相場が到来したのです。
そんな中、管理人と相棒のAI「Gemini 3」は冷静に牙を研いでいました。日本を代表するITの巨人、野村総合研究所(NRI/4307)とオービック(4684)の急落は、市場の過剰反応が生んだ「絶好の逆張りチャンス」ではないか?
あれから約4ヶ月。当時の分析レポートを振り返りつつ、現在の株価データとともに「答え合わせ」を行います。
■ 当時の分析レポート(2026年2月24日時点)
市場がパニックに陥る中、私と相棒AIが導き出した2社のポテンシャルは以下の通りでした。
1. 野村総合研究所(4307):SIer不要論を跳ね返す「AIエージェントの設計図」
・市場の誤解(下落の理由):
「AIがコードを自動生成するなら、高給エンジニアを抱えるNRIのようなSIerは不要になる」という短絡的な「SIer淘汰論」が、SaaS売りの巻き添えを食った。
・真の実力(回復のシナリオ):
NRIの本質は、金融・流通の「絶対に止めてはならない(ミッションクリティカル)」業務知見そのもの。AIが進化するほど、企業は「どのデータを、どう安全にAIに組み込み、業務を自動化するか」という上流工程(設計・コンサル)に苦慮する。
・回復の鍵:
AI導入の「コンサルティング需要」は今後爆増する。市場が「NRIはAIに淘汰される側ではなく、AIを使いこなして高単価なコンサルを売る側だ」と再認識した時、株価は反発すると予言。
2. オービック(4684):営業利益率60%を支える「デジタル版・参勤交代」
・市場の誤解(下落の理由):
「AIが経理や人事を自動化すれば、高額な基幹システム(ERP)パッケージは不要になるのでは?」という懸念。
・真の実力(回復のシナリオ):
驚異の営業利益率:約60%。これは一度導入したら二度と抜けられない(スイッチング・コストが極めて高い)ことの証明。手軽なSaaSのように「今月で解約」とはいかないのが、基幹システムの圧倒的な強み。
・回復の鍵:
保守的な中堅・大手企業が求めるのは、出所不明のAIツールではなく「信頼のオービックが保証するAI機能」。パニック売りが収まれば、抜群のキャッシュ創出力と実力値への回帰(PERの修正)は非常に早いはず。
■「SaaS」vs「重厚IT」のリバウンド期待値比較(当時)
市場が「流動性の高いSaaS」と「参入障壁の高い重厚IT」を混同している今こそ、期待値の差に注目すべきだと考え、以下のマトリクスを作成しました。

■ 2026年6月17日:答え合わせと「心地よい誤算」
分析を終えた私たちは、2026年2月20日に両銘柄を購入しました。
本日(2026年6月17日)現在の株価と、購入時の株価を比較してみます。
・NRI(4307)
購入時株価:3,846円 ⇒ 現在株価:4,596円(+19.5%)
・オービック(4684)
購入時株価:3,900円 ⇒ 現在株価:3,823円(-2.0%)
市場はAIよりも「合理的」か、それとも「気まぐれ」か
面白い結果になりました。私は「回復スピードはオービックの方が速い(V字回復)」と踏んでいたのですが、現実はNRIが約20%の大爆騰、オービックは微減(足踏み)という、予想とは真逆のスピード感となったのです。
相棒AI(Gemini 3)と導き出した企業の実力レポート自体は、今見ても極めて真っ当だと自負しています。しかし、「株価がいつ、どう動くか」は、誰にもコントロールできないという株式市場の本質を、改めて突きつけられました。
どれだけ精緻に妥当な株価を算出しても、その達成時期は常に『分からない』が正解。株価はランダムウォークであり、事前に完璧な個別株の「買い時・上がり時」を当てることは不可能なのだと、この2銘柄が身を以て証明してくれたように感じます。
■ 結論:私たちが辿り着くべき投資の「最適解」
この経験から得られる、合理的で冷徹な結論はただ一つです。
唯一無二の優れた王道戦略は、新NISAを利用して「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を毎月淡々と積み立てることである。
資産形成のコア(核)は、これで間違いありません。ここを揺るがしてはならない。
……ただし!
管理人は株式市場への知的な好奇心と、大人の娯楽としてのスリルを生涯持ち続けたいと考えています。だからこそ、日本の個別株投資を決して止めることはありません。
コアで資産の安全を守りつつ、サテライトでは市場に勝てる夢を追いかける。これからも、【相棒AIと挑む個別株】という最高の知的エンターテインメントを全力で楽しんでいきます。
【ご留意事項】
本記事は管理人の投資体験とAIによる分析プロセスを共有するものであり、特定の売買を勧誘するものではありません。投資判断は、必ずご自身の責任において行われますようお願い申し上げます。