「NISA貧乏」の原因は若者だけの単純な問題ではなかった

沿って | 2026年7月16日
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こんにちは、管理人の「こみや」です。

突然ですが、あなたは「NISA貧乏」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
将来の不安から、毎月の生活費や今しかできない経験への支出を極限まで切り詰め、新NISAの積立口座に資金を全力投入してしまう――。そんな若い世代が今、増えているといいます。

「若いうちから資産形成に励むのは良いことだ」 一見するとそう思えるこの現象ですが、実はその根底には、個人ではどうにもできない「社会の構造問題」が隠されていました。

先日、以下の書籍を読み終え、私はその根部にある問題の深さと、解決までの時間軸の長さを改めて噛み締めています。
『お金の不安という幻想』田内学 著(朝日新聞出版)
「老後の不安」は、個人の資産形成だけで解決する問題ではなく、人口構造という国全体で取り組むべき問題である。しかし、それがいつしか「個人のお金の責任(不安)」へとすり替えられてしまった。

「老後資金2000万円問題」に端を発し、いつの間にか個人の自己責任にされてしまった「老後の不安」。20代、30代の若い世代が、早い段階から防衛策として資産形成に走るのは、ある意味で当然の流れかもしれません。

しかし、インフレによる物価上昇、マスコミが煽るニュース、そして政府が背中を押す「新NISA制度」。これらが三位一体となり、金融機関の一大ビジネスチャンスとなる一方で、人々の「焦り」を限界まで増幅させています。

その焦りの結果、多くの若者が「金融資産」以上に重要な、ある「最強の投資先」を犠牲にしているように見えてなりません。

人的資本という「真の最強の投資先」
若いうちに金融資産へ投資し、長期の複利効果を得ることは確かに有効です。
しかし、それ以上に爆発的なリターン(生涯年収やキャリアの選択肢、人生の豊かさ)を秘めているのが「人的資本(ヒューマンキャピタル)」への投資です。

人的資本とは、「あなた自身の持つ能力、経験、知識、スキルを、将来の利益(幸福)を生み出すための資本と捉える考え方」です。

20代、30代の自己投資がもたらす無形の複利効果は、数万円の投資信託が産む目先の含み益をはるかに凌駕します。
「人的資本」を狭く捉える必要はありません

ここで大切なのは、人的資本を「仕事に直接役立つスキルや資格」だけに限定しないことです。
・資格取得や語学などの直接的な学習
・今まで触れたことのない文化、旅、趣味に触れる経験
・人との繋がりを広げ、深めるための時間と交際費


これら「今しかできない体験」への支出すべてが、あなたの価値を高める未来への投資になります。 また、それは必ずしも「一生続けられる高尚なこと」である必要はありません。様々なことに興味を持ち、実際に「試してみる」こと自体に、計り知れない価値があるのです。

人生は「実験」の繰り返しである
仕事や人生において、最も重要な行動指針は「絶えず実験を繰り返し、仮説を検証し、何が有効かを探し出すこと」ではないでしょうか。

最初から完璧な正解を求める必要はありません。まずは行動してみる。
その過程で生じる失敗や回り道も含めたプロセスこそが、あなたの中に「かけがえのない知見」として蓄積され、結果として「人的資本」の価値を押し上げていきます。

NISA口座の数字を増やすために、この「実験の機会(自己投資の資金)」をすべて削ぎ落としてしまうこと。これこそが、「NISA貧乏」の本当の悲劇なのです。

🎯私たちが取るべき「最適な投資戦略」
では、人生の可能性(人的資本)を最大化しつつ、将来の不安にも備えるにはどうすればいいのか。
私たちが取るべき投資戦略は、極めてシンプルです。

「新NISA」という最強の制度をフル活用し、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を、毎月淡々と、感情を挟まずに自動で積み立て続けること。

これに尽きます。

投資先をあれこれ悩み、毎日スマホで株価チャートを眺めて一喜一憂する時間は、あなたの「人的資本」を磨く時間を奪うノイズでしかありません。

投資は「世界経済の成長の果実を、最も低コストで、丸ごと受け取る仕組み」を一度セットすれば、あとは存在すら忘れて「ほったらかし」にするのが正解です。空いた時間と脳のメモリ(エネルギー)は、すべてあなたの仕事や、豊かな経験、つまり「人的資本の最大化」に注ぎ込んでください。

社会の構造はすぐには変わりません。焦る気持ちを完全に抑えるのも難しいでしょう。
だからこそ、お金の運用は仕組みに任せて「合理的に手を抜き」、あなたはあなた自身の人生という「実験」を、目一杯楽しんでいきましょう。

◎ お薦めの書籍

『お金の不安という幻想』 田内学著 朝日新聞出版
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【ご留意事項】
本記事は管理人の投資体験、および分析プロセスを共有するものであり、特定の投資商品や売買を勧誘・推奨するものではありません。実際の投資判断は、必ずご自身の責任において行われますようお願い申し上げます。

著者: こみや

1959年生まれ。雇用延長で働く、しがないサラリーマンを66歳で卒業。 これから人生後半・第4コーナーに突入です。

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