資産形成の「落とし穴」を避けるために——管理人が考える「NISA貧乏」の正体

沿って | 2026年4月1日
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2026年3月の国会において、片山さつき財務・金融担当大臣が「NISA貧乏」という言葉にショックを受けたと発言し、大きな話題となりました。投資自体が目的化し、生活の質が低下してしまうことを危惧し、正しい金融教育の必要性を強調されたという内容です。

実は、このニュースを聞いて一番に感じたのは、「かつての自分も同じだった」ということです。

100万円の貯金で迎えた結婚
私が株式投資を始めたのは26歳の時でした。当時は資産形成に熱中するあまり、持株会に給与の3分の1を投じ、さらに当時話題だった「さわかみファンド」の積み立ても並行していました。

結果として、31歳で結婚を迎えた時の預金残高はわずか100万円。
結婚資金を妻に頼らざるを得ないという、まさに現在の「NISA貧乏」に近い状態に陥っていました。投資を優先しすぎて、目の前の生活防衛資金が疎かになっていたのです。

「NISA貧乏」は本当に貧乏なのか?
では、投資を優先する行動は「間違い」なのでしょうか。私はそうは思いません。

2026年4月1日現在、管理人が新NISA(積立投資枠)で運用している「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の収益率は19.2%です(中東情勢の緊迫化前であれば25%を超えていました)。

20代から30代の若者が、新NISAを最大限活用して資産形成に励むこと自体は、非常に賢明な選択です。私自身、若いうちから投資を続けていたからこそ、のちに子供たちの教育費をしっかりと捻出することができました。

ただし、そこには「絶対に踏み越えてはいけない一線」があります。

投資の利益を食いつぶす「負の複利」
新NISAへの入金を優先するあまり、生活費が足りなくなり、以下のような行動をとっているとしたら、それは「健全な投資」とは言えません。
・クレジットカードのリボ払い・分割払い
・キャッシングによる生活費の補填


これらの手数料・金利は年率14~18%に達します。 どんなに優秀な投資信託でも、これほどの高金利を安定して上回る利益を出し続けることは不可能です。資産形成をしているつもりで、実際には「マイナスのリターン」を生み出していることになります。

また、「マイカーローン」についても注意が必要です。
金利は0.9~3.05%程度と一見低く見えますが、株式投資の期待リターン(年3~5%程度)を考えると、ローンの利息は運用益を大きく削り取ります。

〇管理人からのアドバイス
私がかつて「NISA貧乏」の状態から救われた理由は、投資にのめり込みながらも、「リボ払い」や「キャッシング」という最悪の手段には決して手を出さなかったことにあると考えています。

新NISA、特に「オール・カントリー」のような優良な対象への投資は、時間を味方につけることで大きな果実をもたらします。しかし、それは「借金のない家計」が大前提です。
・まずはリボ払いやキャッシングをゼロにすること。
・次に、数ヶ月分の生活費(生活防衛資金)を確保すること。
・その上で、無理のない範囲でNISAを活用すること。


日々の暮らしを楽しみながら、将来への種まきを続ける。そんな「持続可能な資産形成」を、みなさまにもぜひ実践していただきたいと切に願っています。

著者: こみや

1959年生まれ。雇用延長で働く、しがないサラリーマンを66歳で卒業。 これから人生後半・第4コーナーに突入です。

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